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【小説感想】いもーとらいふ

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※ネタバレあり※

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入間人間著「いもーとらいふ」読了した。

妹とのほのぼの小説家と思ったら、案外様々な感情を与えられる、人生をかけた「いもーとらいふ」であったことをここに報告しようと思う。

上巻を読んでからしばらく経ったけど、ちょっとずつ読んだぞい。

上巻の感想はココ。

www.akemi-12mg.net

 

あらすじ

ざっくり自分の力でまとめる。

前回は活力が無かったのかAmazonの引用を使ってしまっていたぜ。

 

いもーとらいふは、シスコンな兄とブラコンな妹の一生を描いた物語。

夏休みのある日、絵日記が書けない妹に泣きつかれてから始まった兄妹としての二人の関係。

それから兄が実家を出て行ったり、妹が小説家になる夢を叶えたり、色々なことがあるが、二人のちょっと近すぎるような、それでいて心地よい関係の日々は続いていく。

周りから白い目で見られても、心の中にぎこちなさが生まれる時があっても、日々は淡々と続いていく。

「だってわたしのじんせーは、にーさんでほとんどだもん」

そんな、離れられない二人の一生のお話。

 

妹の本質

上巻は兄と妹の関係が出来上がっていく過程であったり、その中で兄が考えていることを描くのがメインだった。妹が夢を叶えていく過程で兄が焦燥感に駆られて行って、自分という人間の存在が揺らいでいる感じが読み取れた。

下巻は、上巻で語られた兄とのエピソードを妹の視点から振り返っていくのがメインの描写で、二人が二人として生きていく決意を固め、そして人生の終着点まで一気に駆け抜けていく構成となっていた。

 

下巻で語られる妹の心情は、歳の近い兄を持っている妹の立場の人なら理解できるものだったように思う。

この物語の妹は、世界が兄で完結していて、兄を心の底からリスペクトしていて、兄が交友関係におけるすべてなのだ。小説家を目指した理由も、大学に入った理由も、すべて兄のため。兄の隣を歩くため。

ここまで濃く人生を兄色に染めている人はそうそういないとは思うものの、

「兄に褒められたい」

「兄は兄であるからこそ、そのままでいてほしい」

等、兄は無条件で兄として尊敬している妹の本質が過度ではあるものの的確に表現されていた。

 

生まれた時からそこにいる、自分より大きくて強く守ってくれる存在に対し自然とそういう感情を抱くのは自然で、この物語の妹はそれが強すぎて人生のすべてになってしまっているだけで世の中の妹は大なり小なりこういうことを感じたことがあるのでは?

となんとなく思ったのであった。

 

二人の一生

そういうのをみんなひっくるめて、この作品の妹はすごく逞しい妹だと思った。

兄は葛藤を繰り返しながら妹との道を選ぶのに対し、妹は最初から最後まで兄への愛がブレない。

兄と妹は手を取り合って歩く。

だが、実際は自然な態度で妹が兄の手を引いているのではないかと思った。

 

そんな二人が自然に共に生きていくことを選び、周囲から孤立していき、独立していく過程は案外些細なことの積み重ねで、まさに人生の方向性の決まり方そのものだと思った。

 

この物語は兄妹の人生の最初から最後までを丁寧に書き切ったものだった。

まさに、「いもーとらいふ」である。

 

良い意味で「ラノベっぽくない」文章で、普段一般文芸を読んでいる人にも読みやすい内容だと思います。妹のキャラ付けとかはまぁ二次元美少女感がちょっとあるけど。

一風変わった人生を覗き見してみたい人は是非読んでみてください。

 

いもーとらいふ (上) (電撃文庫)

いもーとらいふ (上) (電撃文庫)

 
いもーとらいふ (下) (電撃文庫)

いもーとらいふ (下) (電撃文庫)

 

 

面白いぞ、おすすめ!!!

 

 

読んでくださりありがとうございました。